観光客に、行く価値あり!と思わせる「ベネフィット」の話
今回のテーマはこちら。
「観光客に行く価値あり!と思わせる重要性」
です。
これを一言で表現すると「コストvsベネフィット」になります。
通常の会社経営や店舗経営と全く同じ理論なのですが、
規模の大きい観光地については少し複雑に考えてしまいます。
これは当然商品であるツアーも同じです。
「コスト」はその名の通り、行くための費用・時間などです。
「ベネフィット」は行ったことによるメリット・効果・満足度のことです。
つまり「ベネフィット<コスト」の場合はほぼ行くという選択にはならないでしょう。
このベネフィットを高める必要があるのです。
飲食店でも同じですよね。
価格vs質・雰囲気などの得られる満足を比較して、質の方が高いと思ったら「お値打ち!」と思い購入します。
そうなると旅行者の求める「ベネフィット」とは何なのか。ということを徹底して分析する必要があるのです。
旅行者の行く動機などについては過去の記事で述べておりますので、是非参考にご覧ください。
動機の記事はほかにもあります。
では、身近な場所で「ベネフィット」を高めることに成功した事例はあるでしょうか。
例えば、スターバックス。
ここは「上質な空間」と「サービス」に重点がおかれています。
仕事終わりや休日にゆったりカフェで休みたい!という人はスターバックスを訪れます。
この時、コーヒー代とベネフィットを比較して「同等もしくはお値打ち」と考えて価値あり!と判断されたわけです。
「騒がしいところの方がはかどる!」という人には「コスト>ベネフィット」となるので選ばれにくいことになります。
もちろん企業の戦略に関わらず「近くにあったから」などという個人的な理由もベネフィットには加わります。
観光地やツアーも同じで、
ある旅行者が「リラックスに絶景を歩きたい」と思っていたところ、
車で30分圏内に「日本一の絶景」があったら行くことでしょう。
人によっては100km圏内でも来るかもしれません。
この「ベネフィット」の価値観は人それぞれです。
「日本一の絶景だから誰でも来る」わけではありません。
しかし「絶景マニア」なら北海道と沖縄くらい離れていても来るでしょう。
ただ、出来るかぎり多くの人にウケる「ベネフィット」を提供出来た方が継続的な集客に繋がると思います。
旅行には移動費・宿泊費・食費などが加わって判断されるので、特に困難だと言われます。
しかし客層を絞ってみると見えてくるものでもあります。
家族連れを狙っていたら、「たいていマイカーで日帰りだろう、日帰りならトータルで最大8時間くらいで済む場所にするだろう、費用は食費とかも全て合わせて1万円くらいだろう。」
と計算出来ます。そうしたら、「さあ、1万円と8時間というコストをかけてでも来たくなるだろうか」という判断が出来そうですね。
私も、お客様に満足いただけるものを開発することで観光産業の発展に少しでも関われたらと思います。
※記事内容は私見です。