こんな観光地に行きたい!!

旅行社に入って気づいた日本の観光の可能性と私に出来ること

人気観光地の仕掛け方が素晴らしい

今回のテーマはこちらです。

人気観光地の仕掛け方

 

一時期、観光客が減少したにも関わらず、V字回復を遂げた温泉地は多くあります。

有名な話では「熱海」ではないでしょうか。

その他にも、温泉地で観光客が増加しているという話はよく耳にします。

f:id:kanko8810:20200507110723j:plain

そんな温泉地の特徴の一つに、「プレファンス」を上げる工夫。があります。

プレファンスとは「好意度」のことです。

好意度は、垂直方向(1人が何度もリピート)を増やすか、水平方向(新たな好感を持つ人)を増やすかの2パターンになります。

実際は、垂直拡大よりも水平拡大の方が成功することが多いといいます。

それは、既存の顧客を深掘りするよりも、その外を耕す方がマーケットがずっと大きいからです。

 

これらの観光地は「若者だけを狙う!」ではなく「若者から高齢者まで幅広く好感度を高める」工夫をしている。

よくターゲットを絞れ!というマーケティングの話がありますが、それはこの「プレファンス」を増やすためであって、決して観光地ブランドの「プレファンス」を狭めるためではないのです。

市場全体から自分の観光地のプレファンスを拡大するのが目的であり、ターゲットを絞ることはそのための1つの手段でしかないのです。

 

岐阜県下呂温泉も若者が増加しています。

ご年配のお客様や家族連れだけでなく、インスタ映えスイーツなどを活用して、若者からも支持されています。

もちろん、この「インスタ映えスイーツ」を開発する際のターゲットは若者ですが、下呂温泉にはご年配の方をターゲットにした人気商品もあります。

 

ディズニーリゾートも同じ方法を使っています。

ぜひ、ディズニーリゾートのCMを見てみてください。

一つの映像に、子供から学生、家族連れ、老夫婦まで全ての方の笑顔が写ります。

(ちなみにCM時期によっては子供や学生のみ→夏休みや春休み。これがターゲッティング)

つまり、全世代を対象としていて皆満足出来ますよ。といっているのです。

 

ちなみに、このマーケティング理論は、USJ再建のマーケター森岡毅さんと今西さんの著書「確率思考の戦略論」に記載されており、参考にしている旨を記しておきます。

 

私たち旅行社は、その観光地と協力してこういった仕掛けを作っていくことも出来るかもしれません。